サポートメッセージ
金子郁容 (慶應義塾大学教授)
本年の3月11日に起こった東日本大震災では多くの尊い命が失われ、また、沢山の人々が生活を奪われました。私たちは深い悲しみの中にいます。
その一方で、あらゆる年齢層のボランティアがいろいろな活動をしていることは、私たちに勇気を与えてくれます。ボランティアを経験した人は、それが一方的な行為ではなく、自分自身が「ちから」をもらう機会であることを体験します。
被災者の生活が復興するには長い時間がかかるでしょう。
この「ちからを与え合うつながり」を継続させるためには、「それぞれができること」と「必要とされていること」をマッチングするための仕組みが必要です。「ケアワーカー」を中心とした専門職の方や学生を対象にした、そのような仕組みである「けあぼら」が誕生しました。
多くの人がこの「けあぼら」を通して、「つながりのちから」を発揮していただくことを期待します。
けあぼらプロジェクトスタッフ
- 松原 弘子(まつばら ひろこ)
- 荒木 澄美(あらき きよみ)
- 貝塚 あずさ(かいづかあずさ)
- 柴山 志穂美(しばやましおみ)
- 神保 康子(じんぼ やすこ)
- 中島 民恵子 (なかしまたえこ)
- 福田 亮(ふくだ りょう)
- 水下 明美(みずした あけみ)
- 湯川 真朗(ゆかわ まさお)
サポーター(団体)
サポーター(個人)
- 岩下清子(大学教授 地域ケア研究者)
- 菊地雅洋(緑風園 総合施設長)
- 後藤麻理子(日本ボランティア・コーディネーター協会 事務局長)
- 堂本暁子(女性と健康ネットワーク 代表)
- 轟木洋子(国際草の根交流センター 事務局長)
- 中原美香(NPOリスク・マネジメント・オフィス 代表)
- 服部篤子(CAC社会企業家ネットワーク 代表)
- 森信之(ジャパン・プラットフォーム 理事)
- ラザロ保科正和(医師・牧師)
プロジェクトアドバイザー(顧問)
- 岩室紳也(地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センター センター長)
- 金子郁容(慶應義塾大学教授)
- 和田敏子(高次脳機能障害者通所リハビリセンター・ケアセンターふらっと施設長)
特別協力
相互リンク
事務局からのメッセージ
けあぼらへようこそ。
「けあぼら」のプロジェクトは、東日本大震災で被害に遭われた方々、特に介護・福祉(ケア)の現場で働く方々の力になりたいと考えた有志によって立ち上がりました。
ニュースを目にした瞬間から、私たちはすぐに支援にかけつけたい気持ちになりました。でも、24時間365日動いているケアの現場では、それができませんでした。
ほとんどのケアワーカー※は数か月前から準備をしなければ、たとえ1週間でも、職場を空けることができません。職場の理解を得なければ、支援に行きたいと言い出すことすらできないでしょう。
そんな中で私たちが考えたのは、もし、支援を必要としているケアの現場の情報がわかり、その人たちと直接つながることができて、少し先の活動期間を相談しながら調整することができれば、職場に迷惑をかけずに、少しでも被災地の支援活動にかかわることができるのではないかということでした。
このアイディアが多くの方の協力を得て発展し、ケアワーカーに特化したボランティアマッチングとコミュニケーション支援のためのウェブサイト「けあぼら」になりました。
この災害で多くのものを失い、心身ともに余裕がなく、自身の生活再建もままならない状況で動かさざるを得ないのが、被災地のケアの現場です。 ケアの現場の仲間たちの負担を少しでも分かち合うことで、ケアの質を下げずに働けるように、細くとも息長く被災地のケアにかかわろうとする、一人でも多くのボランティアが求められています。
復興には長い時間がかかります。
その時間を、東北とともに歩もうとするケアワーカーを、「けあぼら」は応援します。
「けあぼら」で、あなたが必要な現場に出会えますように。
※「けあぼら」は、介護や生活支援に限らない広い意味で「ケアワーカー」という概念を捉えています。ケアによる収入があるかないかにかかわらず、ケアする相手の目線でともに考え、ケアを提供している人が、「けあぼら」がいうケアワーカーです。